高麗人参成分詳解|高麗人参の有効成分解説・学術論文翻訳

高麗人参とは

高麗人参成分詳解|高麗人参の有効成分解説・学術論文翻訳

高麗人参の基礎知識

高麗人参(和名オタネニンジン、学名Panax ginseng C.A. Meyer)は、漢方として利用されることが多く、健康効果が高いとされている食材です。

非常に高級で、根っこの部分は人参に似ており、薬局などで漢方として購入するのは難しいものであり、かなり希少であることから数万円するものもあります。

有効成分は人参サポニン(ジンセノサイド)と呼ばれるもので、滋養強壮、糖尿病予防、動脈硬化予防などの効果が期待できます。

高麗人参はチョウセンニンジンとも呼ばれ、中国、朝鮮半島周辺での生産が盛んです。今でも朝鮮半島では高麗人参が重要な農作物の一つで、韓国で入手できる天然のオタネニンジンは非常に高額です。

少量をお茶にしたり、漢方薬としての利用される事が一般的ですが、近年は国内栽培してサプリメントに利用する場合もあります。

多少の品種改良をして特定の成分を多く生成するようにした品種などを栽培、サプリメントに活用する場合もあるので、サプリメントで無理に高価な高麗人参を摂取しても意味がない場合があります。

天然の高麗人参はサプリメントに入れるほど量が取れないので、サプリメントにできるものは高麗人参に似た品種のものを使用していると考えたほうが良いでしょう。

高麗人参の精力剤としての効果

高麗人参は血行促進、滋養強壮作用があり、肝臓の働きをサポートする側面もあるため、間接的に精力増強につながると考えられます。

高麗人参の滋養強壮効果が発揮されることによって、日々の食事での栄養補給で体力を底上げし、それでも不足する体力が合った場合、高麗人参やその他の精力剤サプリメント、マカやクラチャイダムなどで補うようにすると、さらに精力増強につなげられるでしょう。

高麗人参を飲むことによって、日々の仕事などの疲れもかなり軽減される事になるので、食事とサプリメントの効果がよりはっきりと出てくれるはずです。

高麗人参だけで精力がアップしたり、精子の量が増えたり、勃起不全が改善したりすることまでは期待しすぎと言えるのですが、精力増強を支えてくれる成分、食材として大いに役立つでしょう。

高麗人参の活用方法

高麗人参は過剰摂取や毒性を気にせずに長期間でも摂取出来るものです。サプリメントでも、漢方として摂取してもよいものであり、勃起不全気味、ED気味になっているときにも、高麗人参を飲んで体力や体の健康を底上させ、精力が増強されるはずです。

料理や食事に合わせて摂取するものでは無く、お茶やサプリメント、漢方に入れるものと考えるべきでしょう。

食材として使う場合は、天日干しにしたもの、皮を向いて乾燥させたものなどを煮込み料理に入れたり、薄くスライスしたものに味をつけて、おつまみのようにして食べたりする程度と言って良いでしょう。

栄養が壊れてしまうと意味がなくなってしまうので、天ぷらのような高温調理や圧力鍋などで煮込んでしまうような料理には向いていないかもしれません。理想は、乾燥させた高麗人参を粉末にして飲むことです。

高麗人参に含まれている栄養など

高麗人参に人参サポニン

人参サポニン:ジンセノサイドは、高麗人参の中に含まれているサポニン30種類以上の総称です。

一般的にサポニンの種類によっては毒性がありますが、高麗人参のサポニンには毒性がなく、長期間の摂取、過剰摂取でも影響が出ないという、人体に有益な成分を含んでいます。

高麗人参に含まれているジンセノサイドはメジャージンセノサイドと呼ばれる分類に含まれる成分です。

ジンセノサイドにはジオール系のものと、トリオール系のものがあり、実、葉にはトリオール系のジンセノサイドが多く、根にはトリオール系も多いのですが、ジオール系のジンゼノサイドが多く含まれています。

ジオール系のジン背のザイドは中枢神経抑制作用があり、気持ちを落ち着かせる作用があり、トリオール系は気分を高揚させる作用があります。

人参サポニン:ジンセノサイドのジオール系にはRb1、Rb2、Rb3、Rc、Rdといった中枢神経抑制作用や鎮痛作用、結成タンパク質合成促進作用、副腎皮質ホルモン分泌促進作用などを持つものであったり、Rk1、Rg5のように抗癌作用、抗糖尿作用、認知機能(アルツハイマー、ADHD)改善、脂質過酸化抑制作用などを持つものもあります。トリオール系のジンセノサイドにも似たような作用があることが分かっており、高麗人参に期待できる効果は医学的にも注目されています。

アミノ酸やミネラル分もある

高麗人参はクラチャイダムやウコンのように、植物の根を利用するものです。栄養をたくさん蓄える植物の根なので、アミノ酸やミネラル、ビタミンB群なども豊富に含んでいます。

アミノ酸の中ではアルギニンのように、精力増強に役立つと言われているものも含まれているため、多少なりとも勃起不全解消にも働きかけてくれるでしょう。

ただし、高麗人参の場合は、アミノ酸やミネラル分を期待して摂取するのではなく、上記の高麗人参特有の有効成分の濃度がより大切です。

ビタミン、ミネラル、アミノ酸は他のサプリメントや食事を活用し、それでも不足する栄養素を高麗人参の漢方や高麗人参のサプリメントで補うようにしましょう。

アレルギーや副作用症状に注意

高麗人参関係のサプリメントは、蕁麻疹や発疹、下痢、吐き気を起こすことがあります。約5年間の間に約1500件の高麗人参の健康食品に関する相談が寄せられており、人によっては体に合わない可能性があります。

そもそも高麗人参以外のものが含まれていて、体調に良くない場合もあり、時には好転反応が出て、それによる症状が強くなりすぎることもあります。

高麗人参は薬用成分もあって、とても期待できる食材ですが、効果が強い分、合う人、合わない人がいるので、気をつけて利用しましょう。滋養強壮につなげることで、精力アップにも働きかける作用があるとされ、勃起不全を解消するのにも役立つはずです。

はじめから大量に摂取するのではなく、少しずつ、体に合うかどうか試しながら飲む事がベストと言えます。偽物が含まれているものではないかを確かめる事も大切なので、警戒しながら賢く活用しましょう。

独立行政法人 国民生活センター「高麗人参を主原料とした「健康食品」(概要)」
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20070110_1g.pdf

The effects of Panax ginseng on quality of life
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1046/j.1365-2710.2003.00467.x

Panax ginseng C.A. Mey.
https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-3-642-73739-8_91

有効成分ジンセノサイドについて(金氏高麗人参(株)研究開発室)
https://www.kouraininjin.net/materials/

マカやクラチャイダムに似ている植物

収穫から10年ほどは土地が死ぬ

マカやクラチャイダムでもそうなのですが、高麗人参も栽培した土地で再び植物を育てるようにするには、10年近くの時間が必要だと言われています。

4年から6年ほどの期間をかけて栽培するもので、長い期間良質な土地で栽培するとより成分濃度が高くなるため、いくらでも栽培できるものでもありません。それだけ貴重で、価格も高額になってしまうのが高麗人参のデメリットでもあります。

人工栽培する場合には、土作りであったり、栄養価の高い環境を機械的に整えることがポイントなのですが、環境が整いすぎていても栄養価が高くならず、ある程度は厳しい環境が必要とも言われています。

栽培中は、栄養不足にならないようにし、長期間栽培するため、病虫害にもならないようにしないといけません。

皮付きの高麗人参がオススメ

生の高麗人参は水参と呼ばれ、栄養価も高く、そのまま普通の人参と同じように食されます。しかし、長期保存ができないのではちみつやお酒に漬け込んで食べるのが良いとされ、参鶏湯:参鶏湯に入れて食べることも多いです。

皮を剥がして乾燥させた高麗人参は白参と呼ばれますが、ジンセノサイドと呼ばれる栄養素が多い皮の部分を取り除いてしまうため、薬効、有効成分は減ってしまいもったいない食べ方にもなってしまいます。保存期間が長くはなりますが、成分濃度の高い皮がないのが欠点です。

最もオススメなのが皮ごと乾燥させた紅参という高麗人参です。水分量が10%台になっているもので、高麗人参の皮もついているので有効成分ジンセノサイドもしっかり補給できるものです。

この紅参は形や大きさなどで等級がわけられており、人間の姿のように、胴体手足があるように見える高麗人参ほど価値が高く、栄養価も高いと言われています。

マカと高麗人参を一緒に摂取しても大丈夫

マカ、高麗人参、クラチャイダムは一緒に摂取しても、それほど問題はありません。あくまでサプリメント、健康食品として補給する分には、1日の許容量を超えて飲みすぎない限り、過剰摂取にはならないです。

ただし、飲む時には健康上の問題が起きないかどうか、一気に全部をまぜこぜに飲むのではなく、合わせて飲んで副作用が出ないかについては、確かめるようにしましょう。

高麗人参のサプリメントや健康食品を摂取したことによる副作用のような症状、好転反応が起きるなどのトラブルが出ているので、複数のサプリメントをあわせる時は気をつけましょう。

勃起不全解消、ED解消を目指すときもせっかく効果が出てきている時に、いきなり高麗人参を摂取して、サプリメントや精力剤を飲めないような体調になると、折角の長年の努力が無駄になることもあります。

高麗人参を摂取する時は、既に飲んでいる薬やサプリメントとの相性もよく考えて、問題が起きないように少しずつ慣らしていきましょう。

精力増強、射精量アップ、勃起不全解消を目指すときにも、過剰摂取して効果が出すぎると、必要ないときにまで勃起してしまったり、血圧が変化しすぎて体調が悪くなったりしてしまいます。

高麗人参は気長に補給するのがオススメ

毎日の食事が最も大切

高麗人参を精力増強目指して補給する場合、数日集中的に補給するのではなく、副作用が出ないことも確認した上で、地道に摂取していきましょう。

ED解消、勃起不全解消のためには、日頃の栄養状態や生活習慣の改善が必要です。タバコもお酒も控えずに、高麗人参を飲みはじめるだけで勃起不全が解消されることはありません。

毎日の栄養補給や食事、運動習慣をしっかりとできるように身につけてから高麗人参も飲むようにし、必要に応じてバイアグラなどを飲むことで、若かった頃を思い出せるようになるでしょう。

勃起不全を解消するだけではなく、射精量の多さを取り戻すのも大切なので、亜鉛の多い魚介類、アミノ酸の多い食材を補給して、精力増強に働きかけてくれる要素を具体的に取り入れましょう。

高麗人参の品質によって副作用が出るかも

高麗人参は4年から6年かけて栽培するもので、韓国や朝鮮半島、中国で栽培を行っているものもあります。つまり品質が悪い、と断言するものではないですが、実例として一部に品質の悪いものや農薬や病虫害に汚染されてしまっているものもあります。

栽培環境及び紅参作成時の状況によっては、その品質の悪いものを摂取してしまったときだけ、体に害が出てしまうこともあります。

サプリメントを飲んでいても、素材となる高麗人参の品質、ロット違いでアレルギー症状や副作用が出てしまうことがあるので、多く摂取するのは常に避けて、安全に補給できる分量を各自で把握しましょう。

高麗人参そのものを水参としてそのまま食事として補給する場合は、意外に副作用は出にくいものですが、栄養を一気にたくさん補給する時は、健康面の変化に注意しておきましょう。

血圧関係の病気がある人は注意

高麗人参やクラチャイダムは、血圧を高めてしまう時が多いと言われています。その人の体調によっては血圧を下げることもありますが、血圧に影響を与えるものであることは分かっています。

そのため、血圧が低すぎる、血圧が高すぎる、血圧の変動があると困る人は、高麗人参は気をつけて摂取しないといけません。血管系の病を持っている人も血圧の急な変動は危険なので注意して下さい。

特に血栓を少しずつ消すような治療をしている場合は、血圧が急に上がると血栓が脳や心臓に流れて詰まってしまって、血液が漏れ出してしまうような命にかかわる症状が出てしまうこともあります。

何かしら体に不調を感じている方は、まずは医師に相談し、知らないうちに血圧関係の病気になっていないかについても確かめてもらいましょう。

高麗人参やマカ、クラチャイダムと合わせてバイアグラを摂取する際、医師に相談する前に利用してしまうと、健康上の問題が出てしまって、勃起不全解消どころではなくなってしまうかもしれません。

深刻な病気の予兆で勃起不全になっている可能性もあるので、専門医に相談してから精力剤を飲むようにするのが理想的です。

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